不動産・建築用語集

  • 無権代理(むけんだいり)

    代理権のない者によってなされた代理行為をいう。甲から何も頼まれていない乙が、甲の代理人と称して甲の土地を丙に売却するのがその例である。売買の効果は甲に帰属せず、乙が丙に対し履行または損害賠償の責任を負う(民法117条)。ただし、甲が売買を追認したとき(同法113条)、または表見代理が成立するときは甲に売買の効果が帰属する。表見代理は、甲が乙に代理権授与の表示をしたとき(同法109条)、代理権を有していた乙がその代理権を越えた行為をしたとき(同法110条)、乙が代理権消滅後にその行為をあいたとき(同法112条)の態様がある。そして、表見代理が成立するには、丙が乙を真実の代理人と信じ、かつそう信ずることがもっともであると認められるような事情がある場合に限られる。

  • 棟上げ・上棟式

    柱や梁など建物の基本構造が完成し、棟木を上げる際に行われる儀式で、建前や棟上げともいわれる。土地や建物の守護神と匠の神を祭って、これまでの工事の無事に感謝し、建物が無事に完成することを祈願するもの。式の進行は地域によって異なるが、一般的に棟木に幣束を立てて破魔矢を飾り、建物の四方に酒・塩・米をまいてお清めをする。鉄筋コンクリート造のビルなどでも、主な構造ができあがったときに行われる。