不動産・建築用語集

  • ボイドスラブ工法

    床スラブに円筒状、ボール状などの穴をあけて中空にし、25?35センチくらいの厚さにする工法のこと。スラブ厚に対する重量が軽くなり、強度や防音効果は高まる。床全体で梁の役目も果たすため、天井が平面的になって、間仕切り壁を容易に変更できるメリットもある。

  • ボウウインドウ

    出窓の1つで、同じサイズの窓を3面以上組み合わせて弓形に張り出させた装飾的な窓のこと。縦すべり出し窓やはめ殺し窓を自由に組み合わせることができる。

  • 防火構造

    火災の延焼を防止できる防火性能を有する構造のことをいう。このため防火構造は一般に「外壁・軒裏防火構造」と呼ばれることも多い。よく似た言葉として「耐火構造」「準耐火構造」があるが、「耐火構造」「準耐火構造」は建物内部で火災が起きた際にも、当該建物自体の倒壊や周囲への延焼を防ぐような構造を指している。これに対して防火構造は、建物の周囲で火災が起きたときに、当該建物が火災に巻き込まれないために必要とされる外壁や軒裏の構造のことである。具体的には、防火構造の詳しい内容は告示(平成12年建設省告示1359号)で規定されている。例えば木造建築物の場合には、その外壁において屋外側を鉄網モルタル塗り、屋内側を石膏ボード張りとすることにより防火構造とすることができる。

  • 防火地域

    防火地域とは、市街地における火災の拡大を防ぐために定められる地域地区のことをいう。この地区の中では、建築物の規模に見合った十分な耐火性能を有する建築物でなければ建築することができない。

  • 防蟻(ぼうぎ)

    薬品の塗布など、木材に白蟻などの被害を防ぐ処理を施すこと。

  • 防水パン

    強化プラスチックなどの防水性の高い素材で作られた、排水口の付いた受け皿のことをいう。おもに洗濯機を置くために用いられ、洗濯パンともいう。洗濯機の排水用ホースと排水口をつなげる穴がついており、何らかの原因で水があふれても防水パンが受け止め、排水口から排水される仕組みになっている。

  • 法定地上権

    不動産の競売が行われた場合に、法律によって設定されたとみなされる地上権をいう。 地上権は、本来契約によって設定されるのであるが、その例外である。同一所有者に属する土地、またはその上にある建物の一方について抵当権が設定され、それが実行された場合には、建物はその存立根拠を失ってしまうので、建物のために地上権が設定されたものとみなされるのである(民法388条)。民事執行法81条も、強制競売について同様の定めをしている。なお判例は、土地、建物の双方に抵当権が設定された場合にも、民法388条の類推適用を認めている(最高裁昭和37年9月4日民集16巻1854ページ)。

  • 法令に基づく制限

    不動産には、その使用、収益または処分につき公法上の制限があるのが通常である。したがって、購入者等がこれらの法令上の制限を知らぬまま取引をして思わぬ損害を被らないように、宅建業界では、あらかじめ重要事項をして業者に制限の概要の説明を義務づけている(宅建業法35条1項2号)。説明すべき制限は政令で定められているが、その主なものをあげると、都計法、建基法、国土法、農地法、土地区画整理法、宅地造成等規制法等に基づく制限がある。

  • 補強金物

    木造の継手や仕口部で接合部の補強や材の脱落防止のために用いられる金物。柱脚接合部に用いられる主なものとして、ホールダウン金物がある。

  • 歩車分離

    主に集合住宅のランドプランで、歩道と車道の進入口を分離して設計すること。生活空間の安全性を確保できる。

  • 保証金

    貸ビルで、テナント料の滞納や損害賠償を担保するために支払われる金銭を、保証金という。貸家の敷金に当たる。退去時には、ここから敷引きがさし引かれて返金される。

  • 保存登記

    一般的に、所有権保存登記のことを「保存登記」と呼んでいる。所有権保存登記とは、建物や土地の所有権を最初に取得した人が行なう所有権の登記のこと。

  • 蛍(ほたる)スイッチ

    暗くてもスイッチの位置がわかるように、スイッチの部分が光っているもの。主に照明器具のスイッチに使われ、スイッチがオフのときには緑色の小さなランプが点灯し、オンの場合には消灯するようになっている。廊下や階段、玄関、トイレなどに使われることが多い。

  • ポーチ

    建物の屋根とは別のひさしを持ち、玄関から張り出している出入り口のこと。マンションの場合のポーチとは門扉が付いたものが多く、ポーチを設けることで一戸建て感覚が強まり、共用廊下からの視線を遮るため、プライバシーを確保しやすい。

  • ボーナス時加算

    住宅ローンの返済方法で、毎月の返済分以外に年2回のボーナス月には一定の額を加算して返済をすること。多くの金融機関では、ボーナス時加算で返済できる分を購入額の40?50パーセントに制限している。

  • ホームエレベーター

    個人住宅に設置されるエレベーターのことで、2?3人で乗ることができる家庭用のエレベーター。高齢者や階段の上り下りが不自由な家族がいる場合によく設置される。

  • ホームオートメーション

    最新のエレクトロニクス技術を導入した家庭用管理システムのこと。Home Automationの頭文字をとって「HA」ともいう。外部からの電話を使ってエアコンや電気器具のスイッチを入れたり切ったり、風呂の給湯を行ったり、異常があった時には警報を鳴らしたり連絡先へ通報したり、金融機関との決済をしたり、宅配ロッカーの開閉を行うなど、さまざまな機能が加わってきている。

  • ホームコントローラー

    電気に関する集中制御装置のこと。1カ所で室内全体の電気器具をコントロールできる。

  • ホームセキュリティ

    オートメーションによる防犯システム。住戸に設置したセンサーやコントロールパネル、監視カメラなどの情報を管理センターに送信し、異常をキャッチすると警報を鳴らしたり、電話確認のうえ契約会社の警備員が現場に急行、警察や消防署などに通報する。

  • 掘り込み式駐車場

    住宅の敷地が前面道路より1~3m高くなっている場合に、敷地の一部を掘り込んで周囲をコンクリートやブロックで固めて作った駐車場のこと。部を住宅や庭にするなど、敷地を有効に活用できる。また出入り口にシャッターなどを設置することにより、車を風雨などから守ることができる。

  • 保留地

    土地区画整理事業を実施した際に、事業主体が取得する宅地のことを「保留地」という。土地区画整理事業では、事業が施行される区域内のすべての宅地は、従来の宅地所有者に交付される新しい宅地(換地)となるのが原則である。しかし事業にかかる費用を捻出する等の目的のために、施行区域内の一部の宅地は換地とせず、その土地を事業主体が取得することができるとされている。このような土地を「保留地」という(土地区画整理法第96条)。保留地は将来的には事業主体が一般人に売却して、その売却代金を事業費用に充てることが多い。

  • ホルムアルデヒド

    人体に有害な化学物質の一つ。これが住宅に使われる仕上げ材や下地材・接着剤等に含まれていると、空気中に拡散し、新築後しばらくの間は目がチカチカしたり、めまいや頭痛、皮膚障害などが起きる「シックハウス症候群」を起こす。現在ではホルムアルデヒドを含まないか含有量の少ない建材等の改良が進められている。

  • ボンエルフ

    住宅地内の道路を走行する車がスピードを出せないように道路を蛇行させたり、道路に張り出して花壇を作ったり街路樹などを配置したりして道路の幅に変化をもたせること。車は徐行運転をするため、歩行者や道路で遊ぶ子供の安全を守ることができる。